ラーメンの2
田舎育だちだから分からなかったが、都会では本格中華料理店ってのがあって、
富裕層の人たちは丸い回転テーブルで、中華料理としてのラーメンを
食べていたのだろう。
が、こっちは何しろ田舎だ。そんなハイカラな飲食店は無く、
その代わり、どこの駅前に行っても必ずあったのが、 駅前大衆食堂だ。
メニューは、厨房の見える小窓の上の壁に貼ってあった。
定食の部だとか麺類の部とか、ちょっとこじゃれたところでは
洋食の部なんてのもあった。
朝から呑んでいる人もいた。
後から知ったが、誰かが保線区の人だと言ってた。
今思うと、夜通し線路を点検し、朝風呂から上がり、
家路に向かうひと時だったのかも知れない。
そんな人は、ビールにお酒一杯、枝豆かピーナッツの小皿に
肉鍋が定番に見えた。
今思う。
おそらくは、肉鍋定食のご飯をお酒に取り換えてもらって
呑んでいたんじゃないだろか。
それでもその時代、鉄道の安心安全の一翼を担っていたのだ。
呑んでいる本人に、その意識が有ったのかどうかは定かではないが。
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