コロッケの2
平べったい小判型が当然至極のコロッケだったのだが、
突然目の前に現れたのは俵型だった。
そのうえ、箸じゃなくナイフとフォークが添えられ、そいつは出てきた。
見よう見まねでナイフを当てて切り出すと、そいつはダラリと出てきた。
松田優作である。
何じゃぁコリャァーである。
もう一回言うね。
何じゃぁコリャァーである。
目から鱗であり、コロッケからクリームである。
クリームから蟹である。正確には
クリームから蟹の味である。
身は感じないが味はする。
一流どころでは、身も入っているのだろうが、
私の目の前のクリームからは、身は見当たらない。
それでも、美味しかったのに間違いない。
クリームに蟹も有れば、ジャガイモも有る。カボチャだってあるしグラタンも。
もう、何でも有りである。
何らかの具材をソッと丸め込み、衣を付けて揚げりゃぁコロッケである。
ライスコロッケが有れば、パスタコロッケも。
うどんだっていいじゃないか、蕎麦だって。
蕎麦にコロッケも有ることだし。
ただ、言えることが一つだけある。
色々考え方や味付けや形とか違いがあるにせよ、
熱々だけは、譲れない。
コロッケの本懐である。
だから、新しいタイプのコロッケが登場しても、
これが一番うまいと思う。
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