定食屋の賄い噺

軽ぅ-------い読み物になったら、いいな。。。。。

相撲の2

しきりにしきりを続けて・・・
時間いっぱいになると、呼び出しが赤いタオルを手に
(白いタオルや黄色のタオルもある)
土俵の角に立ち上がる。
バタバタと駆け足で、それを受け取り 顔や胸の汗を拭いて


テレビカメラを意識しつつ アッチの方をニラみ
フンッ!!
(オイッ!!)
(高安ッ)
(お前のことだぞっ)


そして、時間一杯の高安は、カメラ目線を避け、アッチの方を睨むがごとく
縋るがごとく、ただいちずにアッチの方を見て観て納得して・・・
納得しているようにも見えないが、観て睨んで・・・


その時、高安が、何を思うのかは分からない。
無心の境地とも言えるかも知れない。


ただ、私は思うのだ。
アッチを見ても、見続けても、戦いは始まるのだ、すぐ。


まさか、アッチの方を見るともなく見て、残りの
対戦相手を考え考え考え考え考え考え考え・・・
まぁこの勝負に負けても、残り七番。三勝四敗なら残留だし・・・
ここで怪我でもしたら・・・元も子も・・・
今日の相手は相性も良いし・・・七分の力で・・・
ってことは無いよな ??


右脇腹のあたりのマワシをバンッバンッと3回くらい叩いて
バンッバンッじゃ2回だろ?? の突っ込みは置いといて・・・


塩を振って一口舐める。塩ょっぱいに決まっているが皆やる。
だから高安も一口舐める。
もちろん、やはりショッパイ。
そして、負けるはずのない勝負にアッケなく負けてしまう。

七分の力で。。。
そして、この敗戦が、残りの星勘定をヒトシオ厳しいものに、してしまう。。。